ことば座

『平将門伝説:苅萱(さくら)姫物語』

2013年1023日(水)〜25日(金)

伊藤道郎に捧げる日本組曲と三つのジェスチャー

三つのジェスチャーがホルスト作曲「日本組曲」を軸に集結し、平成日本の舞物語を創造!

1910年代、イギリスで活躍していた舞踏家伊藤道郎は作曲家ホルストに日本の曲を口伝えで歌って聞かせ、ホルストはその旋律を使い組曲として完成させた。 伊藤道郎は曲の存在を知らぬままアメリカへ渡り帰国。 一世紀を経て今年 演出家 白井啓治の脚本・演出で、3つのジェスチャーによる平成日本の舞物語を、東京両国シアターΧにて上演する。

伊藤道郎に捧げる「日本組曲」と3つのジェスチャー

ホルストと言うと「惑星」が思い起こされる。この惑星を作曲していた同時期に、伊藤道郎のために書かれた「日本組曲」が存在していた。ホルストの自筆楽譜の表紙の書き込みに「この組曲は、マリオネット・ダンスを除くすべての主題旋律を提供してくれた日本の舞踊家伊藤道郎のために書かれた」と明記されている。しかし、この「日本組曲」は、伊藤道郎がロンドンを離れてアメリカに渡ったため、道郎がこの楽曲の存在を知る事はなかった。
ミチオイトウ同門会の現会長である柏木久美子がことば座の朗読舞に共演した時、初めてこの話を聞いた。彼女は、伊藤道郎の孫弟子としてこの曲で舞ってみたいという。私は、日本組曲から受けた印象とことば座の進めている表現の方向性に一致点を見出した・・・結果、新説日本組曲「平将門伝説・苅萱姫物語」の本格舞台化への十分な可能性を確認するに至った。
ミチオイトウ同門会は、2013年で設立50周年を迎える。伊藤道郎のために書かれた「日本組曲」を主題とした朗読舞劇「平将門伝説|苅萱姫物語」公演は意味深く、日本の舞踊劇界の先駆者であった伊藤道郎を再認識してもらう意味でも、大いに意義のある公演となる。
さらに、日本が誇るパントマイムアーティストであるヨネヤマママコ氏に話をしたところ「アメリカに渡る前に伊藤先生に大変かわいがっていただいた・・その時は気づかなかったが、先生は伝えてほしかったのだと思う。」と語った。そんな縁もあり、ママコさんから賛同と共演を頂いた。こうして伊藤道郎に捧げる3つのジェスチャーとしてホルストの日本組曲を主題とした「平将門伝説・苅萱姫物語」は誕生した。

三つのジェスチャー
(1)伊藤道郎のテンジェスチャー
(2)ヨネヤマママコのダンス・マイム
(3)小林幸枝の手話舞

伊藤道郎に捧げる日本組曲を主題とする朗読舞劇「平将門伝説|苅萱姫物語」は、映画・溝口作品の雨月物語、黒沢作品の羅生門などにみられる日本の一つの歴史的原風景としての物語に並ぶものであり、(1)伊藤道郎のテンジェスチャー (2)ヨネヤマママコのダンス・マイム (3)小林幸枝の手話舞の3つのジェスチャーによるコラボレーションとして協創される舞物語である。アバンギャルド、コンテンポラリーという言葉に最も似つかわしい舞台となるだろう。
日本組曲の朗読舞劇に表現することの意義を述べるとすれば、新説日本組曲として「将門伝説|苅萱姫の物語」をもって、ダンスポエムとダンス・マイム、そして手話舞のコラボレーションによる「協創」という事に尽きる。

スタッフ
脚本・演出 白井啓治
音楽監督 橋爪恵一
舞台監督 久保田由佳里
舞台美術 兼平智惠子 小林一男
衣装 熊谷敬子
ヘアメイク 松橋亜紀
制作協力 早田洋子
プロデュース しおみえりこ
キャスト

ヨネヤマママコ(ダンス・マイム)
柏木久美子(テンジェスチャー)
小林幸枝(手話舞)
明神任土米(舞夢語り)
しらゐひろぢ(朗読)

音楽

クラリネット 橋爪恵一
ヴァイオリン・ヴィオラ 中小路淳美
ピアノ 山本光

公演日程

2013年10月23日(水)〜25日(金)

  23(水) 24(木) 25(金)
19:00

※開場は開演の30分前。

チケット

一般:4,000円
障害者・学生(小中高校生):3,000円
(全席自由)

[チケット申込]
カーニバルカンパニー

問い合わせ

カーニバルカンパニー
TEL:090-2564-3198
FAX:042-522-6135
Eメール:2carnival@gmail.com

テンジェスチャー ワークショップ

9月7日(土)・14日(土)・21日(土) 17:30〜19:00
講師:柏木久美子
参加費:1回1,000円

スペシャル講演会「伊藤道郎…継承されたメソードと音楽」

10月24日(木)16:00〜18:00

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