ある村に、まずしくて、運が悪くて、不幸せな男ワルターが住んでいました。 ワルターは、リンゴの木を一本もっているのですが、いまだかって、リンゴがなったことがありません。 ところが、ある晩、その木にひとつだけ白い花が咲いたのです。

おまちしています

「おばけリンゴ」が生まれたのは、ずいぶん前のこと。 作者の谷川俊太郎、演出の小森美巳、企画の岸田今日子の三人とも、小さな子どもを持っていて、親と子どもが一緒に観て楽しめる舞台を創りたいと思ったのでした。 何回かの再演をくり返してもいつも喜んでいただけるこの作品を、久しぶりに楽しんで下さるかと、わたしたちもみんなワクワクお待ちしています。 お話の中に登場する、八本足のドラゴンや王様と大臣、ヒミツははちみつよりもあまいとささやく秘密警察官。 りんご村の人達と主人公ワルターをしっかりと見守る進行役のマママとパパパ。たくさんの登場人物と新編成の楽師達の生演奏にのって、たったひとつワルターのりんごからどんな物語がはじまるのでしょうか。 いくつかのヒ・ミ・ツは、当日のおたのしみ。